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2018年7月26日木曜日

アダム・スミスと同じく、ケインズも後年、イギリスの植民地からの撤退を提言している。
イギリスと植民地の財政状況、貿易状況を分析し、植民地は異議留守本国の経済を疲弊させていると、植民地政策に反対している。
自由な経済活動を推奨したアダム・スミスと、不景気時には国の財政出動によって需要を作るべきというケインズは、正反対のような見方をされる。
しかし、両者とも国や国民を富ますためにどうすべきかを目的に掲げ、当時の経済商況を詳細に分析して方策を探りだしたという点で共通している。
時代が違ったため違う方策が導きだされたに過ぎなかった。
国富論の時代は工業化が進んでおらず、不景気による大量失業という現象は無かったので、ケインズのように「失業」はあまり重要ではなかった。
ちなみに、ケインズはアダム・スミスのことを敬愛しており、偶然にも誕生日が同じだったことを生涯誇りにしていたという。
アダム・スミスは1723年6月5日生まれ、ケインズは丁度160年後の1883年6月5日生まれだった。

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