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2016年2月17日水曜日

ヒトラーは、当時のワイマール憲法に定められれた真っ当な民主的手続きによって、ドイツ国民の絶大な支持をえて政権を与えられた。
ワイマール憲法は、当時の憲法としては進歩的で、20歳以上の男女による普通選挙が行われていた。
ヒトラーの演説に熱狂した国民の支持がなければ、ナチス政権は誕生しなかった。本当に怖いのは、異常な独裁者ではなく、それを支える国民の熱狂なのである。
戦後のドイツが作ったドイツ憲法の「ドイツ基本法」は、過去の教訓を活かす軌道修正が盛り込まれており、「国民投票」の規定がない。
国民が直接投票で意思決定を行うと、また国民の間に熱狂が広がった時に、間違いを犯すと考えられたのである。
他のどの国よりも「民主主義の危うさ」を知っているドイツならではの発想である。

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