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2016年9月18日日曜日

「老いらくの恋」という言葉は、歌人の川田順の長詩の一節、「墓場に近き老いらくの、恋は怖るる何もなし」に由来する。
妻を亡くしていた川田順は63歳の時に、京都大学経済学部教授・中川与之助夫人で、歌人の鈴鹿俊子(36歳)と出会って情熱的な恋愛を経験する。
川田の自殺未遂など紆余曲折を経て、最後に二人は結婚するが、この時り恋愛経験を詠んだ一連の短歌の中の一つが「墓場に近き老いらくの」だった。
川田が「老いらくの恋」を経験した1940年代は老人の恋愛は極めて例外的なものだったので、この恋愛騒動は「老いらくの恋事件」とし呼ばれて、世間を大いににぎわせた。

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