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2016年9月4日日曜日

歴史的にみると、メディアは戦争報道によって成長してきたという側面がある。
例えば、日本の放送メディアだ第二次世界大戦よりも前の1925年に、NHKの前進である社団法人東京放送局によるラジオ放送からスタートした。
その翌年に「社団法人日本放送協会」が設立され、日本全国でラジオ放送が聴けるようになった。
当時から日本放送協会は、現在のテレビ受信料のように、ラジオ聴取料を徴収して経営を成り立たせていた。
当時のラジオ受信機は非常に高価だったこともあり、聴取料は大した収入にはならず、ラジオ局の経営は楽ではなかった。
その状況を変えたのが、1937年に始まった日中戦争で、戦線が広がるにつれて、戦場に行っている父や夫、息子の事を案じて、誰もが一刻も早く情報を知りたいと多くの国民が高価なラジオを買ったため、日本放送協会の経営は大きく改善されていった。
戦争報道によって、メディアが視聴者や読者を増やすのは、世界中で共通の歴史的経験則である。

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