リクルートワークス研究所の戸田氏らは、日本のデータを用いて、中学・高校生に培われた勤勉性、協調性、リーダーシップなどの非認知能力が、学歴、雇用、年収に影響することを明らかにしている。
同様に明治学院大学の李専任講師らの研究でも、外向性や勤勉性といった非認知能力が、年収や昇進に影響を与えることが示された。
神戸大学の西村教授らは、「しつけ」の角度から研究を行い、4つの基本的なモラル(ウソをつかない、他人を大切にする、ルールを守る、勉強する)をしつけの一環として親から教わった人は、それらを全く教わらなかった人と比較すると、年収が86万円高いということを明らかにした。
人生のかなり長い期間にわたって、計り知れない価値を持つ非認知能力への投資は、子供の人生にとって非常に重要であることが、多くの研究で明らかになっている。
目の前の定期試験で点数を上げるために、部活や生徒会、社会貢献活動を辞めさせたりする事には慎重であるべきであり、長い目でみて子供達を助けてくれるであろう「非認知能力」を培う貴重な機会を奪ってしまうことになりかねない。